子どもと家族の安全
「気をつけて見ている」だけでは、防ぎきれないことがあります。
子どもの事故の多くは、特別な日ではなく、いつもの暮らしのなかで起きています。だからこそ、注意力を増やすのではなく、家のつくりと毎日の習慣を少し変えておくことが、いちばん確かな守り方になります。このページでは、その視点をまとめました。
「事故が起きてから」ではなく、「起きにくい家」にしておく
長年の現場経験を通じて感じてきたのは、子どもの事故は「不注意だったから起きた」というより、その状況が起こりうる状態のまま置かれていたことが多い、ということでした。棚の上のもの、開く窓、ふたの開いたお風呂。どれも普段は何ごともなく過ぎていきます。
だとすれば、できることは「もっと注意する」ではありません。家のほうを少し変えておく。習慣のほうを少し変えておく。そうすれば、うっかりした日でも大丈夫になります。そしてその備えは、地震や停電といった非常時にも、そのまま働いてくれます。
読み進め方
4つの章に分けています。順番に読む必要はありません。いま気になっているところからで大丈夫です。
家の中を、子どもの目線で見直す
大人の目線では気づきにくいものが、子どもの高さには並んでいます。まずは家のほうを整えて、注意力に頼らなくてよい状態をつくります。
毎日の暮らしのなかで、体調のサインに気づく
子どもは自分の不調をうまく言葉にできません。だからこそ、様子の変化に早めに気づけるかどうかが分かれ目になります。国際中医薬膳士の視点も交えて、食べることからの整え方も紹介しています。
もしものときに、手が動くようにしておく
応急手当は、知っているだけでは手が動きません。一度読んでおくことで、いざというときの迷いが少なくなります。いずれの場合も、まず119番への連絡をためらわないでください。
家の外と、いざというときに備える
子どもは、親の目の届かない場所でも過ごしています。離れているときにどうするかを、あらかじめ決めておきます。
今日からできる、3つの小さな一歩
全部を一度に整える必要はありません。まずはこの3つからで十分です。
子どもの背の高さにしゃがんで、部屋をぐるりと見回してみる
倒れたら危ない家具を、ひとつだけ固定する
離れているときの合流場所を、家族で話しておく
子どもを守るための工夫は、特別なことではありません。いつもの暮らしを少しだけ整えておくこと。それが、いざというときにもそのまま働いてくれます。