子どもと2人きりの時に地震が来たら、あなたはどう動きますか?
STEP4|行動の設計図
子どもと2人きりの時こそ、事前に動き方を決めておく。
授乳中に、買い物中に、公園で遊んでいる最中に——突然、大きな揺れが来たとしたら。
夫はいない。頼れる大人は自分だけ。そんな状況で地震が起きた時、あなたはどう動きますか?
子どもと2人きりの場面は、日常の中に数えきれないほどあります。「その瞬間に何をするか」を年齢別・場面別に整理してお伝えします。難しい知識は必要ありません。今日決めておくだけで、いざという時の行動は大きく変わります。
30秒でわかるまとめ
このページが目指すこと
この記事の目的は、完璧な防災知識を身につけることではありません。
「その瞬間に何をするか」をひとつ決めておくことです。それだけで、子どもと2人きりの時でも体が動きます。
この記事でわかること
- 「ダンゴムシポーズ」が万能ではない理由と正しい身の守り方
- 発災直後の4ステップ行動(どこにいても使える基本)
- 0〜3歳・4〜6歳・7〜12歳、年齢別の守り方
- デパート・公園・車の中など外出先での行動
- 今日から子どもと決めておきたいこと
地震が来たら、まずダンゴムシポーズでいいの?
ダンゴムシポーズ自体は悪くありませんが、すべての状況で正しいわけではありません。
うずくまると頭上が見えなくなります。まず頭上と周囲を確認して安全なスペースへ移動してから、姿勢を低くすることが基本です。
「その瞬間、どう動けばいいかわからない」という方へ
「地震が来たらどうすればいいか、正直よくわからない」「子どもを守りたいけど、自分自身が何をすべきかわからない」——そう感じている方も多いと思います。
難しい知識は必要ありません。「この瞬間にこうする」という一つの行動パターンが頭に入っているかどうかが、最大の差になります。
子どもを守れるかどうかは、体力や瞬発力ではなく、「決めてあるか」だけの差です。
防災活動を通じて、子ども連れで外出中に地震に遭遇した方の話を何度も聞いてきました。落ち着いて行動できた方に共通していたのは、事前に「こうする」と決めていたことでした。
「決めてあること」が体を動かした
防災活動を通じて、さまざまな方から発災時の話を聞く機会がありました。その中で、子ども連れで外出中に地震に遭遇した方の話が何度も出てきました。
「とっさに子どもを抱き寄せたけど、何をすればいいかわからなかった」「その場でしゃがんだけど、上から何かが落ちてきて怖かった」——そういった声が共通して出てきます。
逆に、落ち着いて行動できた方には共通点がありました。「揺れた瞬間、まず頭上を見た」「子どもを引き寄せながら棚の横に移動した」——事前に「こうする」と決めていた方は、混乱の中でも体が動いていました。
子どもを守れるかどうかは、体力や瞬発力だけではありません。「その瞬間に何をするか」が頭に入っているかどうかが、最も大きな差になります。
「ダンゴムシポーズ」は万能ではない
地震の時は「その場でうずくまって頭を守る」——そう教わった方も多いと思います。しかし、これはすべての状況で正しいわけではありません。
うずくまると視野が下を向き、頭上からの落下物に気づけなくなります。外壁・ガラス・陳列商品・天井からの落下物——これらは上から来ます。危険を察知できないまま、その場にとどまることがかえって危険につながることがあります。
大切なのは「その場でうずくまる」ことではなく、まず頭上と周囲を確認して、安全なスペースへ移動してから姿勢を低くすることです。
頭上確認 → 周囲確認 → 安全スペースへ移動 → 姿勢を低くして頭を守る
まず上を見る。照明・棚・天井・外壁・ガラスなど、落ちてくるものがないかを瞬時に確認します。
倒れてくる棚・家具・自動販売機・ブロック塀など、横からの危険がないかを確認します。
危険なものから離れ、落下物・倒壊物のない場所へ素早く移動します。
安全な場所に移動してから、姿勢を低くして頭を両手で守ります。
外出先の「安全スペース」を知っておく
外出先では、場所ごとに安全スペースが異なります。事前に知っておくことで、咄嗟の判断が速くなります。
横に長い陳列棚は、前後に倒れることはあっても横方向には倒れません。また陳列されている商品も横には飛んできません。揺れを感じたら棚の「横」へ移動し、姿勢を低くして頭を守りましょう。棚の正面や後ろは危険です。
🏪 スーパー・デパート
陳列棚の横へ移動。通路の中央は落下物の危険があります。
🌳 公園・屋外
建物・ブロック塀・自動販売機から離れる。開けた場所が最も安全です。
🚗 車の中
ゆっくり減速して路肩に停車。エンジンを切り、車内でそのまま揺れが収まるのを待つ。
🏠 自宅
家具・窓ガラスから離れる。テーブルの横や内壁近くが比較的安全です。
年齢別|子どもとの2人きりの守り方
子どもの年齢によって、守り方は大きく変わります。それぞれの年齢に合った行動を事前に確認しておきましょう。
授乳中や抱っこ中は、赤ちゃんをしっかり抱きかかえたまま、まず頭上を確認します。落下物の危険がなければその場で姿勢を低くして頭を守る。危険がある場合は抱っこしたまま安全なスペースへ移動します。
ポイント:赤ちゃんを置いて離れないこと。抱きかかえたまま一緒に動くことが最優先です。
子どもが動き回っている時は、まず子どもを引き寄せて抱きかかえます。その後、頭上・周囲を確認して安全スペースへ移動します。子どもは揺れに驚いて動き回ることがあります。まず「引き寄せる」を最優先にしてください。
ベビーカーのブレーキをかけ、子どもを抱き上げます。ベビーカーごと移動しようとすると動きが遅くなります。まず子どもを抱き上げてから安全なスペースへ移動することを優先してください。
揺れを感じたら「ママのそばに来て」と声をかけます。子どもが遠くにいる場合は呼び寄せながら自分も移動します。子どもを抱きかかえるか、手をつないだまま安全スペースへ移動します。
事前に決めておくこと:「地震が来たらすぐにママのところへ来てね」と日頃から伝えておきましょう。
子どもの手をしっかり握り、頭上・周囲を確認しながら安全スペースへ移動します。子どもがパニックになって動けないこともあります。「大丈夫だよ、こっちへおいで」と落ち着いた声かけをしながら動くことが大切です。
小学生になれば、基本の行動(頭上確認→周囲確認→安全スペース→姿勢を低く)を言葉で伝えることができます。日頃から「地震が来たらまず上を見てね」と繰り返し伝えておくことで、いざという時に体が動くようになります。
7歳以上になると、自分で判断して行動できる力がついてきます。以下のことを日頃から伝えておきましょう。
- 揺れを感じたらまず頭上を確認する
- 窓・棚・テレビから離れる
- ママが近くにいない時は、安全な場所で待つ
- 外では建物・ブロック塀から離れて開けた場所へ
「今日、よく行くスーパーで陳列棚の横はどこか確認してみる」——それだけで準備になります。
特別な訓練をしなくても、日常の買い物の中で「棚の横がセーフティーゾーン」と知っているだけで、いざという時の体の動きが変わります。
大切なのは、完璧に準備することではなく、「ひとつ知っておくこと」の積み重ねです。
今日、子どもと決めておきたいこと
難しい訓練は必要ありません。日常の会話の中で、以下のことを子どもと共有しておくだけで十分です。
とらまるくんと考えてみよう
今日この記事を読んだあと、お子さんに一言伝えてみてください。
「地震が来たらまず上を見て、ママのところへおいで」——その一言が、いざという時の命綱になります。
よくある質問
赤ちゃんを抱いたまま動くのは危ないのでは?
赤ちゃんを置いて離れる方が危険です。抱っこしたまま移動する時は、赤ちゃんの頭を守りながら低い姿勢で動くことを意識してください。揺れが激しい時は無理に移動せず、その場で赤ちゃんを守る姿勢をとりましょう。揺れが収まってから移動する判断も大切です。
子どもが怖がってパニックになった時はどうすれば?
まず親自身が落ち着いた声を出すことが最優先です。子どもは親の表情と声から安心を感じます。「大丈夫だよ、ママがいるよ」と繰り返しながら、手をつないで行動しましょう。無理に早く動こうとせず、子どものペースに合わせることも大切です。
ベビーカーがある時はどうすればいいですか?
まず子どもの安全確保が最優先です。ブレーキをかけてから子どもを抱き上げ、安全スペースへ移動します。ベビーカーごと移動しようとすると時間がかかるため、子どもを抱き上げることを優先してください。
外出先で子どもと離れてしまったらどうする?
揺れが収まったら、まず子どもが最後にいた場所へ向かいます。店舗内であれば店員に伝えましょう。事前に「はぐれたら○○で待つ」という約束を子どもとしておくことが、最大の備えになります。
この記事のポイント
- 「ダンゴムシポーズ」はその場の状況によっては危険。まず頭上・周囲を確認する
- 発災直後の基本は「頭上確認→周囲確認→安全スペース→姿勢を低く」の4ステップ
- デパートの陳列棚の横はセーフティーゾーン。棚の正面・後ろは危険
- 年齢によって守り方は変わる。抱っこ期・幼稚園児・小学生それぞれに合った行動を
- 日頃から「地震が来たらこうしようね」を子どもと話しておくことが最大の備え
まとめ
子どもと2人きりの場面は、日常のあちこちにあります。授乳中も、買い物中も、公園で遊んでいる時も。その瞬間に地震が来ても動けるかどうかは、事前に「決めてあるか」だけの差です。
難しいことは何もいりません。今日この記事を読んだあと、お子さんに一言伝えてみてください。「地震が来たらまず上を見て、ママのところへおいで」——その一言が、いざという時の命綱になります。
日常を整えることが、そのまま非常時の安心につながる。
とらまる
一緒に学ぶ仲間
白いしっぽの先がチャームポイントの、好奇心いっぱいのトラの子。わからないことは素直に「どうして?」と聞くのが得意で、みんなの「聞きたいけど聞けない」を代わりに聞いてくれます。
ふくぼう先生からもらった「まなびのスカーフ」が自慢です。
▶ とらまるのプロフィールはこちら ›関連記事
あわせて読んでおくと、理解がさらに深まります。
いただいたご質問は、今後の記事づくりの参考にさせていただきます
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現場経験や実践例を交えながら、より実践的に学べる設計図を少しずつ育てています。
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