ハザードマップの正しい見方|安心して暮らすために最初に知っておきたいこと
STEP1|土地の設計図
安心して暮らすために、まず自分の土地を知る。
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この記事は、本質の防災4STEPの「STEP1|土地を知る」の入口となる記事です。
「防災、何から始めればいいかわからない」と感じたことはありませんか。
防災グッズや非常食の前に、まず知っておいてほしいことがあります。それは、今暮らしている土地のことです。どんな備えが必要かは、住んでいる場所によって変わります。土地を知ることが、わが家に合った備えの出発点になります。
この記事では、ハザードマップの正しい見方と、安心して暮らすための活用方法を解説します。
30秒でわかるまとめ
この記事でわかること
- ハザードマップの本当の役割
- 初心者が最初に確認するポイント
- 自宅や避難場所の見方
- 土地の特徴を知る大切さ
- 家族の安心につなげる活用方法
ハザードマップを見るのが少し怖い方へ
「自分の家が色のついた場所だったらどうしよう」「危ないとわかったら不安になる」。そう感じてハザードマップを開けずにいる方もいるかもしれません。
そう感じるのは自然なことです。ただ、私はむしろ逆だと考えています。
知らないことが不安なのであって、知ることは安心につながります。
20年間の消防活動の中で、被災後に「昔から浸水する場所だったと後から知った」という声を何度も聞きました。事前に知っていれば、備えも行動も変わっていたかもしれない。だからこそ、まず土地を知ることを大切にしています。
ハザードマップは危険を探す地図ではありません
防災というと、「危険な場所を確認するもの」というイメージを持つ方が多いかもしれません。もちろん、災害リスクを知ることは大切です。しかし、防災ちゃんねるではハザードマップを次のように考えています。
ハザードマップは、危険を探す地図ではなく、安心して暮らすために土地を知る地図です。
目的は不安を増やすことではありません。今暮らしている土地の特徴を知り、どのような備えをしておけば安心なのかを考えることです。土地の特徴がわかれば、漠然とした不安は少しずつ減っていきます。
私が土地の大切さを実感した出来事
消防士として活動していた頃、大雨災害の現場で印象に残っている出来事がありました。被害を受けた方のお話を聞いていると、
「昔から浸水する場所だったと後から知った」
という声がありました。その後、その地域について調べてみると、昔の地図では支流が流れ込み、池になっていた場所だったのです。現在は埋め立てや整備によって水路の多くは見えにくくなっており、普段の暮らしの中ではそこが水と関わりの深い土地だったことに気づきにくい状態でした。
土地の成り立ちだけで災害が決まるわけではありません。それでも、「昔はどんな土地だったのか」を知ることは、その地域の特徴を理解する大きな手がかりになります。
防災を始める時は、まず土地を知ることが大切なのだと、現場から強く感じました。
よくある誤解
ハザードマップは、危険な場所を探す地図。
そう考えると、見ること自体が少し怖くなってしまいます。本来は、土地の特徴を知り、備えや行動を考えるために使うものです。
色が付いている場所は住めない。
色が付いているからすぐに住めないという意味ではありません。大切なのは浸水深や避難場所を確認し、どのように備えるかを考えることです。
色が付いていなければ安全。
ハザードマップは一定の想定に基づいて作られています。想定外もあり得るため、地形や周辺環境、避難経路もあわせて見ておくと安心です。
ハザードマップで最初に見る3つのポイント
① 自宅
まずは自宅の場所を確認します。洪水、土砂災害、津波、高潮などの想定区域に入っているか見てみましょう。
② 避難場所
避難場所や避難所がどこにあるか確認します。場所だけでなく、そこまでの道のりも見ておくと安心です。
③ 通勤・通学ルート
家族が毎日通る道も確認しましょう。橋、川沿い、低い土地、崖の近くなどに気づけることがあります。
主なハザードマップの種類
ハザードマップには、災害の種類ごとにいくつかの種類があります。
- 洪水ハザードマップ:河川の氾濫による浸水の可能性を確認する地図
- 土砂災害ハザードマップ:がけ崩れや土石流などのリスクを確認する地図
- 津波ハザードマップ:津波による浸水の可能性を確認する地図
- 高潮ハザードマップ:台風などによる海面上昇の影響を確認する地図
- 内水氾濫に関する地図:大雨で排水が追いつかない場合の浸水リスクを確認する地図
まずは全国共通で使えるハザードマップポータルサイトを確認し、その後、お住まいの自治体のハザードマップを見てみると安心です。
自治体の情報を探す場合は、「自治体名 ハザードマップ」で検索してみてください。
ハザードマップを見る時に大切な考え方
ハザードマップは、未来を正確に予言する地図ではありません。あくまで、一定の条件で災害が起きた場合にどのような影響が想定されるかを示したものです。だからこそ、色や数字だけを見て終わりにしないことが大切です。
- もし大雨が降ったら、自宅周辺はどうなりそうか
- 避難するなら、どこへ行くのか
- そこへ安全に歩いて行けるのか
- 家族が別々の場所にいたらどうするのか
ハザードマップは、見るだけではなく、家族で話すきっかけにしてこそ役立ちます。
古地図や地名とあわせて見る
ハザードマップは、現在の災害リスクを知るために役立ちます。一方で、「昔はどんな土地だったのか」を知ることで、土地への理解はさらに深まります。
古地図や地名には、昔の土地の特徴が残されていることがあります。たとえば、水に関係する地名、谷や沢に関係する地名、低地を示す言葉などです。ハザードマップ、古地図、地名をあわせて見ることで、土地の特徴をより立体的に理解できます。
ふくぼう先生メモ
私なら、防災グッズを買う前に、まずハザードマップを開きます。
理由は、住んでいる土地によって必要な備えが変わるからです。川の近くなのか。低い土地なのか。崖が近いのか。海が近いのか。
まず土地を知ることで、「わが家に必要な備え」が見えやすくなります。20年間の消防活動を通じて、そのことを何度も実感してきました。
今日からできる小さな一歩
今日、5分だけで大丈夫です。スマートフォンやパソコンで、お住まいの地域のハザードマップを開いてみましょう。
- 自宅
- 避難場所
- 通勤・通学ルート
完璧に理解しようとしなくて大丈夫です。まずは「自分の家はどこにあるのか」を地図上で見つけるだけでも一歩前進です。
よくある質問
Q. ハザードマップはどこで見られますか?
国土交通省のハザードマップポータルサイトや、お住まいの自治体ホームページで確認できます。まずは「自治体名 ハザードマップ」で検索してみてください。
Q. 色が付いていない場所は安全ですか?
安全を保証するものではありません。ハザードマップは一定の条件に基づく想定です。周辺環境や過去の災害、避難経路もあわせて確認しておくと安心です。
Q. 色が付いている場所に住んでいたら危ないですか?
すぐに住めないという意味ではありません。大切なのは、リスクを理解したうえで、避難先や備えを考えておくことです。
Q. 賃貸住宅でも確認した方がいいですか?
はい。持ち家か賃貸かに関係なく、自分が暮らす土地を知ることは大切です。引っ越し前にも確認しておくと安心です。
Q. 子どもと一緒に見てもいいですか?
はい。ただし怖がらせるためではなく、「家族で安心して暮らすために見る」という伝え方がおすすめです。避難場所を一緒に確認するだけでも良いきっかけになります。
この記事のポイント
- ハザードマップは、安心して暮らすために土地を知る地図
- 最初に確認するのは、自宅・避難場所・通勤通学ルート
- 色が付いているかどうかだけで判断しない
- 古地図や地名をあわせて見ると、土地の理解が深まる
- 知ることは不安を増やすことではなく、安心につながること
まとめ
防災を始めようと思った時、非常食や防災グッズから考える方は多いと思います。もちろん、それらも大切です。しかし本質の防災4STEPでは、最初に土地を知ることを大切にしています。
どこで暮らしているのか。どんな土地なのか。どこへ避難できるのか。それを知ることが、安心の土台になります。
防災は特別なことではありません。日常を整えることが、結果として災害への備えにつながります。まずは今日できる小さな一歩として、ハザードマップを開いてみてください。
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