ごみの収集が止まったとき、生ごみの保管も一緒に見直しておく
STEP3|暮らしを整える
ごみの収集が止まったとき、生ごみの保管も一緒に見直しておく
生ごみは、水分をしっかり切ってから新聞紙で包むだけで、においや傷みの進行を抑えやすくなるとされています。ごみの収集がふだん通りに来ない日が続いても、捨て方をひと工夫しておくだけで、キッチンをすっきり保ちやすくなります。
断水でトイレが流せないときや手が洗えないとき、そして女性の体の備えについて、これまでの記事でお伝えしてきました。今日は、その中でも「ごみ」に関わる備えに絞って、一緒に考えてみましょう。
30秒でわかるまとめ
このページが目指すこと
「特別な保管容器を新しく揃える」というより、いつもの生ごみの捨て方を少し見直しておくことで、ごみの収集がふだん通りに来ない日が続いても、においや衛生面の不安を減らして過ごせるようになることを目指します。
まずは、いつもの三角コーナーやごみ箱の使い方を思い出すところから、一緒に確認していきましょう。
この記事でわかること
- ごみの収集が一時的に止まる場合があるという実態
- 生ごみの水分をカットする工夫
- においと虫の発生を防ぐ、保管のひと工夫
- 指定袋が手に入らないときの対応と分別の心がけ
- ふだんのごみ出しの中でできる小さな備え
- 断水でトイレが流せないとき・手が洗えないときの備えとあわせて考える視点
「ごみの収集が止まったら、生ごみってどうしたらいいの?」
実は、大きな災害の後は、可燃ごみ以外の収集が一時的に止まる場合があるとされています。
ただ、いつもの生ごみの捨て方を少し工夫しておくだけで、においや衛生面の不安はぐっと減らせるんです。今日は、生ごみの保管の工夫について、一緒に見ていきましょう。
生ごみの水気をきゅっと絞ってから捨てる、その小さな習慣
三角コーナーの生ごみを、捨てる前にきゅっとひと絞り。それだけで、キッチンがなんだかすっきり保てる気がする——そんな小さな習慣を続けている方も多いのではないでしょうか。
実はこの習慣、ごみの収集がふだん通りに来ない日が続いたときにも、そのまま役立つ工夫になります。特別な保管容器を新しく買い足す必要はありません。
いつもの「水切り」を少し丁寧にするだけで、気づけば備えにもなっていた。それが、この記事でお伝えしたい考え方です。
水や食料の備えは考えていても、「ごみ」までは考えていなかった
防災士研修や地域の講話でお話をうかがっていると、水や食料の備えについては皆さんよく意識されている一方で、「ごみ」の話になると、多くの方が「そこまで考えていなかった」と口にされる場面によく出会います。
「備蓄している水や食料を使い切ることは考えていても、その分だけごみが増えるということは、あまり意識していなかった」「収集が止まったら、生ごみをどうすればいいのか分からない」——講話の場では、こうした声をたびたび耳にしてきました。特に夏場は「においが出そうで不安」という声が多く挙がります。
水や食料の備えと同じくらい、日々のごみをどう保管し、どう衛生を保つかという視点も、暮らしを整えるうえで欠かせない一部だと感じています。
特別な保管容器を新しく揃えなくても、ふだんの「水切り」や「包み方」を少し丁寧にするだけで、におい対策の多くはまかなえる——講話を重ねる中で見えてきた工夫です。
1つ目|大きな災害の後は、収集が一時的に止まる場合がある
名古屋市の案内では、大規模な災害が発生した場合、可燃ごみは「原則として発災後3日以内に収集再開することを目標」としている一方、「可燃ごみ以外のごみについては、収集を一時的に中止する場合がある」とされています。収集日や排出場所が、ふだんと異なる場合もあるとのことです。
福岡市では、台風など荒天が見込まれる場合、やむを得ず収集の中止や時間変更を行うことがあるとし、「身の危険や異常な状況を感じる場合は、次回の持ち出し日での持ち出し」を呼びかけています。無理をして出しに行かず、次の収集日まで自宅で保管するという選択肢も、あらかじめ知っておくと安心につながります。
2つ目|生ごみの水分をカットするだけで、においが変わる
生ごみのにおい対策として、まず大切なのは水分をしっかり切ることだとされています。レック株式会社(バルサン)の生ごみ処理方法の解説では、「水分をしっかり切る」ことが最も重要とされ、水気を絞るだけでも一定の効果があると紹介されています。水切り穴付きのごみ袋を使うのもひとつの工夫です。
同解説によれば、生ごみを新聞紙でくるむと、水分を吸収して微生物の繁殖を防ぐ働きが期待できるとされています。新聞紙で包んだ後にビニール袋へ入れ、口をしっかり縛っておくとよいとのことです。
3つ目|においと虫を防ぐ、保管のひと工夫
東京ガス ウチコトの案内では、生ごみに重曹を振りかけると、除湿や消臭の効果が期待できるとされています。また、パンの袋などポリプロピレン製の袋はにおいを遮断する効果があるとされ、生ごみ専用の保存容器に入れて冷凍保存する方法も紹介されています。
レック株式会社(バルサン)の解説では、「夏場であれば、せいぜい半日程度」が生ごみを室内に置いておく目安とされ、1日を待たずにコバエが発生する可能性があるとされています。蓋つきのごみ箱で保管する、虫よけ剤や脱臭剤をあわせて使うといった工夫も紹介されています。ごみの収集が止まる日が続くときほど、こうした「ためない工夫」が役立つと考えられます。
BOS(ボス)防臭袋
ふだんの生ごみ用として、においを漏らしにくいとされる防臭袋を1つ常備しておくのも、選択肢のひとつです。夏場の生ごみ入れとして日常的に使えるのはもちろん、水が使えないときに携帯トイレを使ったあと、排泄物を入れた袋の上からもう一枚重ねて包むと、においが気になりにくくなったと感じている、というのがふくぼう先生自身の実感です。日常のキッチンでも、いざというときの携帯トイレの後始末でも、同じ1つの袋で兼ねられる点が便利です。
※効果の感じ方には個人差があります。用途に合わせてサイズ・容量をご確認のうえお選びください。
4つ目|指定袋がないときは、「見える化」と分別を意識する
名古屋市の案内では、指定袋を入手できない場合、「危険物等の中身が見えるような袋を使用してください」とされています。透明・半透明の袋を選んでおくと、収集する側にとっても中身が確認しやすく、スムーズなやり取りにつながるとされています。
同案内では、複数の品目を一つの袋にまとめて出すと、荷下ろしに時間がかかり収集の遅れにつながるとされています。ふだんどおりに可燃・不燃・資源ごみを分けておくことが、収集がスムーズに再開したときにも役立つ心がけだといえそうです。
今日からできる、3つの小さな一歩
すべてを一度に見直す必要はありません。まずは1つだけ確認してみてください。
生ごみを捨てる前に、水分をしっかり絞る習慣をつける
新聞紙や、蓋つきの保存容器・防臭袋をキッチンに常備しておく
透明・半透明の予備のごみ袋を、ストックの中に数枚加えておく
まずはいつもの生ごみの水切りを、少し丁寧にするところから。それだけで十分な一歩です。
とらまるくんと考えてみよう
水や食料の備えは意識していても、そこから出る「ごみ」までは考えていなかった、という声を、講話の場でたびたび耳にしてきました。ごみの収集が一時的に止まる場合があると知っておくだけでも、心の余裕が変わってくると感じています。
特別な保管容器を新しく揃えなくても、いつもの水切りや包み方を少し丁寧にするだけで、においや衛生面の不安の多くは減らせます。そんな小さな備え方も、きっと無理なく続けられるはずです。
ごみの保管 よくある質問
ごみの収集が止まったら、生ごみはどうすればいい?
名古屋市の案内では、大規模な災害が発生した場合、可燃ごみ以外の収集を一時的に中止する場合があるとされています。生ごみは水分をしっかり切り、新聞紙で包んでから袋に入れておくと、においや傷みの進行を抑えやすくなるとされています。
生ごみのにおいを抑える一番の方法は?
レック株式会社(バルサン)の解説では、水分をしっかり切ることが最も重要とされています。水気を絞るだけでも一定の効果があり、新聞紙で包むとさらに水分を吸収してくれるとされています。
虫(コバエ)が発生するのを防ぐには?
蓋つきの容器で密閉して保管する、虫よけ剤や脱臭剤をあわせて使うといった工夫が紹介されています。夏場は「せいぜい半日程度」が室内に置いておく目安ともされており、こまめに処理することが大切だといわれています。
冷凍保存は生ごみにも使える?
東京ガス ウチコトの案内では、生ごみ専用の保存容器を用意し、袋に入れた生ごみを冷凍保存する方法が紹介されています。他の食品と接触しないよう、専用の容器を使うとよいとされています。
指定袋が手に入らないときはどうすればいい?
名古屋市の案内では、指定袋を入手できない場合、中身が見えるような透明・半透明の袋を使用するよう案内されています。分別を守り、複数の品目を一つの袋にまとめないことも呼びかけられています。
台風など荒天のときは、ごみを出しに行っていい?
福岡市の案内では、身の危険や異常な状況を感じる場合は無理をせず、次回の収集日まで持ち出しを控えるよう呼びかけられています。安全を優先することが第一とされています。
重曹はどのように使えばいい?
東京ガス ウチコトの案内では、生ごみに重曹を振りかけると、除湿や消臭の効果が期待できるとされています。ご家庭にあるもので手軽に試せる工夫のひとつです。
においを抑えるグッズはありますか?
においを漏らしにくいとされる防臭袋を1つ常備しておくのも選択肢のひとつです。夏場の生ごみ用として日常的に使えるほか、水が使えないときに携帯トイレを使ったあとの袋にもう一枚重ねて使うと、においが気になりにくくなったと感じている、というのがふくぼう先生自身の実感です。効果の感じ方には個人差がありますので、用途に合わせてお選びください。
トイレや手洗いの備えも気になります……
あわせて、断水でトイレが流せないときや手が洗えないときの備えについても、こちらの記事でご紹介しています。
この記事のポイント
- 大きな災害の後は、可燃ごみ以外の収集が一時的に止まる場合があるとされている(名古屋市)。
- 生ごみは水分をしっかり切るだけで、においや傷みの進行を抑えやすくなる(レック株式会社)。
- 新聞紙で包む・重曹を振りかける・冷凍保存するといった工夫も、においを抑える方法として紹介されている。
- 蓋つきの容器で密閉して保管し、夏場は室内に長く置かないことが、虫の発生を防ぐ工夫になる。
- においを漏らしにくいとされる防臭袋は、生ごみ用としても携帯トイレ使用後の袋にもなり、日常と備えを兼ねられる。
- 指定袋が手に入らないときは、中身が見える透明・半透明の袋を使うよう案内している自治体もある。
- 荒天時は無理をせず、次回の収集日まで持ち出しを控えるという選択肢も知っておくと安心につながる。
- 特別な保管容器を新しく揃えなくても、いつもの捨て方を少し見直すだけで備えになる。
まとめ
水や食料の備えほど話題にのぼりにくいものですが、日々の暮らしから出る「ごみ」をどう保管し、どう衛生を保つかという視点も、暮らしを整えるうえで欠かせない一部です。大きな災害の後は、可燃ごみ以外の収集が一時的に止まる場合があるとされています。
生ごみは水分をしっかり切って新聞紙で包むだけで、においや傷みの進行を抑えやすくなります。重曹や冷凍保存、蓋つきの容器といった工夫を組み合わせて、無理なく整えておくことが実情に合った備え方だといえそうです。指定袋が手に入らないときは、中身が見える袋を選び、いつもどおりの分別を心がけておくと、収集が再開したときにも役立ちます。
いつもの三角コーナーの生ごみを、捨てる前にきゅっとひと絞り。今日、まずはそこから始めてみてください。
日常を整えることが、そのまま非常時の安心につながる。
とらまる
一緒に学ぶ仲間
白いしっぽの先がチャームポイントの、好奇心いっぱいのトラの子。わからないことは素直に「どうして?」と聞くのが得意で、みんなの「聞きたいけど聞けない」を代わりに聞いてくれます。
ふくぼう先生からもらった「まなびのスカーフ」が自慢です。
▶ とらまるのプロフィールはこちら ›関連記事
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