9月1日は、新しく始める日ではなく、一度決めたことを見直す日にする
フェーズフリーな暮らし|暦と季節の記事
9月1日は、新しく始める日ではなく、一度決めたことを見直す日にする
フェーズフリーな暮らし|暦に寄り添う記事
この記事は、暦の節目に合わせて日常を整える「フェーズフリーな暮らし」の記事です。9月1日という日の成り立ちをたどりながら、この日を家族でどう過ごすと心地よいかを考えます。
9月1日は、何かを新しく始める日というより、一度決めたことが今の暮らしに合っているかを確かめる日にしておくと、毎年無理なく続きます。
この日が暦の上でどういう日なのか。そして、家族とどう過ごすと気が重くならないのか。順番に見ていきましょう。
30秒でわかるまとめ
このページが目指すこと
9月1日が来るたびに、家族で同じことを確かめる。去年と同じでよければそれでよし、変わっていれば直す。それだけが習慣になっている——そんな状態をつくることを、このページでは目指します。
この記事でわかること
- 9月1日が「防災の日」になった経緯
- 二百十日という暦の節目と、この日の関係
- 一日ではなく一週間ある、ということ
- 新しく始めるのではなく、一度決めたことをなぞるという過ごし方
- 家族に聞いてみたい、たった3つのこと
「9月1日って、なにか特別なことをしなくちゃいけない日なの?」

ねえふくぼう先生、9月1日って、なにか特別なことをしなくちゃいけない日なの?ぼく、何も準備してないよ。

いいえ、そんなことはありませんよ。むしろこの日は、新しく始めるより「前に決めたこと、あのままでよかったかな」と振り返るのに向いた日だと考えています。
暦のほうが、先にあった
9月1日という日付は、誰かが新しく思いついたものではありません。稲が実るころに吹く風を気にして、昔の人が暦の上に置いた「二百十日」という節目が、もともとこの時期にありました。そこに近代の出来事が重なって、いまの9月1日になっています。
もともとあった節目に、暮らしの確認をひとつ重ねるだけ。そう考えると、特別な行事にしなくても、毎年めぐってくる日として付き合えます。
なぜ、9月1日なのか
国立国会図書館が公開している昭和35年6月17日の閣議了解には、「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備するため、『防災の日』を創設する」と記されています。日付は、このときから毎年9月1日と定められました。
では、なぜその日だったのか。内閣府の防災白書は、関東大震災について「その発生日である9月1日は、閣議了解により『防災の日』と定められ」と説明しています。あわせて東京消防庁は、この日が暦の上の二百十日にあたり、台風シーズンの入口として古くから意識されてきたことを紹介しています。
二百十日は、立春から数えて210日目にあたる雑節です。年によって前後しますが、国立天文台の暦要項では、2026年の二百十日は9月1日とされています。
つまりこの日は、暦の上の節目と、近代の出来事とが、たまたま同じ日付の上で重なった日です。だからこそ「毎年めぐってくる日」として、暮らしの中に置きやすいのだと考えています。
この日は一日ではなく、一週間ある
一日で全部やろうとすると、それだけで気が重くなります。ですが実は、期間はもっと長く取られています。
内閣府によると、昭和57年5月11日の閣議了解で「防災の日」は毎年9月1日、この日を含む1週間が「防災週間」と定められました。期間についての取り決めでは、昭和58年以降は毎年、8月30日から9月5日までとされています。
「9月1日にやる」ではなく、「8月30日から9月5日のどこかで、都合のいい日に」。土日が入る年も多いので、家族がそろう日を選べます。
新しく始めるより、一度決めたことをなぞる
毎年ゼロから何かを始めようとすると、続きません。すでに一度決めたことがあるなら、この日はそれを軽くなぞるだけで十分だと考えています。
どこで会うか。去年と同じ場所でいいか、家族に一度聞く
どうやって連絡するか。番号や手段が変わっていないか確かめる
3つとも見なくてもかまいません。去年と同じでよければ、それでいい——そう確認できたこと自体が、この日の成果です。
ずれるのは、暮らしのほうが変わったから
一度決めたことが合わなくなるのは、たいてい災害の側ではなく、暮らしの側が変わったからです。子どもが自分で歩く距離が伸びた。学校や職場が変わった。家族が増えた、あるいは家を離れた。靴のサイズが変わった。
年に一度なぞるのは、そのずれを見つけるためです。そう考えると、この日は身構える日ではなく、この一年の家族の変化を確かめる日だと言えるのかもしれません。
この日を「行事」にしてしまうと、忙しい年にできなかったとき、そこで途切れてしまいます。夕ごはんの席で、ひとつ聞くだけ。それくらいの軽さにしておくほうが、翌年もまた自然に続くと感じています。
今日からできる小さな一歩
すべてを一度に見直す必要はありません。まずは1つだけ試してみてください。
「去年、どこで待ち合わせるって言ったっけ」と、夕ごはんの席で一度だけ聞いてみる
袋を開けて、いちばん上にある1つだけ、期限の表示を見る
8月30日から9月5日のうち、家族がそろう日をひとつ選んでおく
まずは今日、ひとつ試してみるところから。それだけで十分な一歩です。
とらまるくんと考えてみよう

はい。毎年ゼロから始めようとすると、負担が大きくて続きません。一度決めたことがあるなら、それを軽くなぞるだけで十分だと考えています。暦は毎年めぐってきますから、忘れたころにまた声をかけてくれます。
9月1日という日 よくある質問
9月1日は、なぜ「防災の日」なのですか?
内閣府の防災白書では、関東大震災の発生日である9月1日が、閣議了解により「防災の日」と定められたと説明されています。東京消防庁は、あわせてこの日が暦の上の二百十日にあたり、台風シーズンの入口として古くから意識されてきたことを紹介しています。
「防災の日」と「防災週間」は違うのですか?
「防災の日」は9月1日の一日です。内閣府によると、昭和58年以降、8月30日から9月5日までが「防災週間」とされています。一日でやりきろうとせず、この一週間のどこかで、と考えておくと気が楽になります。
二百十日は、毎年9月1日ですか?
立春から数えて210日目にあたるため、年によって前後します。国立天文台の暦要項では、2026年の二百十日は9月1日とされています。
家族に話しても、あまり乗ってこないときは?
決めさせようとすると、身構えられてしまうことがあります。「去年、どこで待ち合わせるって言ったっけ」と、思い出す形で聞いてみると、会話として続きやすくなります。答えが出なくても、話題に出したこと自体に意味があると考えています。
まだ何も決めていない場合は、どうすればいいですか?
その年は、ひとつだけ決めれば十分です。どこで会うかを先に決めておくと、そのあとの話が進めやすくなります。翌年からは、それをなぞるだけになります。
この記事のポイント
- 9月1日は、暦の上の二百十日と、関東大震災の日が重なった日。
- 「防災の日」は昭和35年6月17日の閣議了解で創設され、現在は8月30日から9月5日が「防災週間」。
- 新しく始めるより、一度決めたことをなぞる日にすると、毎年続けやすい。
- 決めたことがずれるのは、たいてい暮らしのほうが変わったから。
暦は、毎年ちゃんと戻ってくる
昔の人は、稲が実るころの風を気にして、暦に二百十日という印をつけました。その印は、いまも毎年めぐってきます。何かを新しく始めなくても、その日が来たら「去年のあれ、あのままでよかったかな」と一言。それだけで、去年の自分と今年の自分がつながります。
日常を整えることが、そのまま非常時の安心につながる。
とらまる
一緒に学ぶ仲間
白いしっぽの先がチャームポイントの、好奇心いっぱいのトラの子。わからないことは素直に「どうして?」と聞くのが得意で、みんなの「聞きたいけど聞けない」を代わりに聞いてくれます。
ふくぼう先生からもらった「まなびのスカーフ」が自慢です。
▶ とらまるのプロフィールはこちら ›関連記事
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