熱性けいれんが起きたときについて、「何とかしなきゃ」で体を押さえてしまう心の仕組み
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熱性けいれんが起きたときについて、「何とかしなきゃ」で体を押さえてしまう心の仕組み
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この記事は、季節の変化に合わせて日常を整える「フェーズフリーな暮らし」の記事です。内容としては、「いざというときの行動知識」にも重なる、子どもの発熱にまつわる応急対応の知識です。
目の前で我が子がけいれんを起こしたら、誰でも一瞬で頭が真っ白になります。「何とかしなきゃ」で焦って動くより、先に知っておくことが、そのまま安心につながります。
熱性けいれんは、体を強く押さえたり、口に物を入れたくなったりする場面です。でも、その「何とかしなきゃ」という反射的な行動が、実はすすめられていないことをご存じでしょうか。今日は、熱性けいれんが起きたときにまず何をすべきか、日本医師会の情報をもとに一緒に確認していきましょう。
30秒でわかるまとめ
このページが目指すこと
熱性けいれんが起きたその瞬間に、反射的な行動ではなく、知っておいた行動を取れるようになることが、この記事の目標です。
まずは、熱性けいれんがどのようなものか、基本のところから確認していきましょう。
この記事でわかること
- 熱性けいれんが、どのくらいの子どもに起こりうるものかという基本の知識
- けいれんが起きたときに、まずすべき3つのこと
- 体を押さえる・口に物を入れるなど、してはいけないこと
- 救急車を呼ぶかどうかを判断する目安
- いざというときの応急手当の基本的な考え方など、家族の安全習慣とあわせて考える視点
「もし目の前でけいれんが起きたら、何をすればいいの?」
それは、多くの保護者の方が感じる不安だと思います。目の前で起きると、誰でも一瞬で頭が真っ白になりますから。
大切なのは、慌てて何かをしようとするのではなく、先に「何をすべきか」を知っておくことです。今日はそれを一緒に確認していきましょう。
「何とかしなきゃ」で、体が先に動いてしまう理由
我が子が目の前でけいれんを起こす場面に出会うと、多くの方が「早く止めなきゃ」「何かしなきゃ」という気持ちに駆られます。それはごく自然な反応で、我が子を思う気持ちそのものです。
ただ、その「何とかしなきゃ」という気持ちのままに、体を強く押さえたり、口に物を入れて舌を噛まないようにしようとしたりすることは、実はすすめられていない対応です。知らなかったばかりに、良かれと思って取った行動が、かえって危険につながることもあります。
熱性けいれんそのものは、多くの場合、数分のうちに自然に治まります。だからこそ、その数分間をどう過ごすかを先に知っているかどうかで、その場の落ち着き方は大きく変わってきます。
先に知っておくことは、我慢や心構えを増やすことではありません。落ち着いて過ごす毎日の延長線上に、いざというときも慌てず動けるようになる——そんな暮らし方を、この記事ではお伝えしたいと思います。
現場に着いたときには、けいれんはすでに治まっていた
長年の消防活動の中で、子どもの熱性けいれんによる救急要請に対応する機会を数多く重ねてきました。実際に現場へ到着したときには、けいれんそのものはすでに治まっていることが多くありました。
それでも現場でよく目にしたのは、そばにいる保護者の方が、何をすればよいのかわからず、パニックのような状態になっている姿でした。我が子の異変を目の当たりにすれば、気が動転してしまうのは、決して不思議なことではありません。
これは、保護者としての愛情が足りなかったということでは、まったくありません。
けいれんそのものは、多くの場合、数分のうちに自然に治まります。そうした場面に何度も立ち会う中で、「知っているかどうか」で、その数分間の過ごし方が大きく変わるのだと、繰り返し感じてきました。
1つ目|熱性けいれんは、乳幼児期によく見られる身近な症状
日本医師会の案内によると、熱性けいれんは38度以上の発熱から24時間以内に起こることが多く、一度経験すると30%から50%の子どもが繰り返すとされています。特別な病気というよりも、乳幼児期に多くの子どもが経験しうる身近な症状として位置づけられています。
「うちの子だけが特別」ではなく、多くのご家庭が一度は経験しうることだと知っておくだけで、いざというときの受け止め方が変わってきます。
2つ目|まず、体の向きを整えて、時間と様子を確認する
日本医師会の案内では、けいれんが起きたら「ゆっくりと体の左右どちらかを下にして横にさせて、上になった方の足を軽く曲げて前に出して寝る姿勢にして観察する」ことがすすめられています。あわせて、けいれんが始まった時刻と、どのような様子か(全身のけいれんか、体の左右どちらかだけか、顔だけかなど)を確認しておくと、後で医師に伝える際に役立ちます。
①体を横向きにする ②始まった時刻を確認する ③けいれんの様子(全身か・部分的か)を見ておく。この3つが、まずできることです。
3つ目|口に物を入れない。体を強く押さえつけない
「舌を噛まないように、口に割り箸などを入れた方がいい」と思われている方が今も少なくありませんが、日本医師会はこれを明確に誤りとしています。口に物を入れると嘔吐を誘発し、吐いたものが気管に入ってしまう危険があるためです。同じように、けいれんを無理に止めようと体を強く押さえつけることも、すすめられていません。
「何かしなければ」という気持ちが強いときほど、実際には「安全な体勢にして、見守る」ことが最も大切な対応になります。
4つ目|5分ルールと15分ルール。迷わず119番するとき
けいれんが5分以上続いている場合は、救急車を呼ぶ準備をしてください。15分以上続く場合は、ためらわず119番通報し、速やかに救急搬送してください。けいれんが治まった後も呼びかけへの反応がおかしい場合、けいれんを短い間隔で繰り返す場合、体の左右で明らかに様子が違う場合も、迷わず119番通報してください。
けいれんが5分未満で治まり、その後の様子も普段と変わらないようであれば、必ずしも救急車を呼ぶ必要はありません。ただし、初めての熱性けいれんの場合や、判断に迷う場合は、医療機関を受診して確認してもらいましょう。
応急手当の基本的な考え方は「昔ながらの応急手当」が、今も信じられてしまう心の仕組みともあわせて知っておくと、いざというときの安心につながります。
5つ目|迷ったときに相談できる窓口を、先に知っておく
「これくらいで受診していいのか」「様子を見ていいのか」と迷う場面は、誰にでもあります。そんなときのために、厚生労働省が案内する子ども医療電話相談事業「#8000」があります。プッシュ回線・携帯電話から局番なしで「#8000」をダイヤルすると、お住まいの都道府県の窓口に自動転送され、小児科医師・看護師に相談できます。
「#8000」を、スマートフォンの連絡先に登録しておく。それだけで、いざというときに落ち着いて動ける安心につながります。
「何とかしなきゃ」という気持ちは、我が子を思うからこそ生まれるものだと思っています。その気持ち自体を否定する必要はありません。
ただ、その気持ちのままに動くのではなく、先に「何をすべきか」を知っておくことが、いざというときの一番の備えになります。
今日からできる、3つの小さな一歩
すべてを一度に覚える必要はありません。まずは1つだけ確認してみてください。
「口に物を入れない」「体を強く押さえない」ということだけ、家族で共有しておく
「#8000」を、スマートフォンの連絡先に登録しておく
時計やスマホで「時間を確認する」習慣を、日頃から意識してみる
まずは1つだけ、今日確認してみるところから。それだけで十分な一歩です。
とらまるくんと考えてみよう
もし目の前でけいれんが起きたら、あなたはまず何をしますか。
「何とかしなきゃ」で動くのではなく、今日知ったことを、そっと心にとめておいていただけたらと思います。
熱性けいれんの対応について よくある質問
けいれん中に体を強く押さえてもいいですか?
いいえ、すすめられていません。体を強く押さえつけるのではなく、体を横向きにして安全な体勢を保ちながら、様子を見守ってください。
舌を噛まないように、口に何か入れた方がいいですか?
いいえ、口に物を入れることはすすめられていません。嘔吐を誘発し、吐いたものが気管に入る危険があるためです。何も入れずに、そのまま見守ってください。
何分続いたら救急車を呼ぶべきですか?
5分以上続く場合は救急車を呼ぶ準備をしてください。15分以上続く場合は、ためらわず119番通報し、速やかに救急搬送してください。
一度熱性けいれんを起こしたら、また起きますか?
一度経験すると、30%から50%の子どもが繰り返すとされています。多くの子どもが経験しうる、身近な症状のひとつです。
落ち着いて対応する自信がありません。相談できる窓口はありますか?
厚生労働省が案内する子ども医療電話相談事業「#8000」があります。局番なしで「#8000」をダイヤルすると、お住まいの地域の窓口で小児科医師・看護師に相談できます。
この記事のポイント
- 熱性けいれんは、乳幼児期によく見られる身近な症状で、30〜50%の子どもが再び経験する。
- まずは体を横向きにし、始まった時刻と様子を確認する。
- 口に物を入れる・体を強く押さえつけることは、すすめられていない。
- 5分以上で救急車の準備、15分以上はためらわず119番通報する。
- 迷ったときは「#8000」に相談できる。日頃から連絡先を登録しておくと安心。
まとめ
「何とかしなきゃ」という気持ちは、我が子を思うからこそ生まれる、ごく自然なものです。ただ、その気持ちのままに体を押さえたり口に物を入れたりすることは、かえって危険につながることがあります。
体を横向きにして時間と様子を確認すること、してはいけないことを知っておくこと、救急要請の目安を知っておくこと。そうした知識の積み重ねが、いざというときの落ち着きにつながります。
今日、「#8000」をスマートフォンに登録しておく。それだけが、暮らしに合った備えを保つ入口になります。
日常を整えることが、そのまま非常時の安心につながる。
とらまる
一緒に学ぶ仲間
白いしっぽの先がチャームポイントの、好奇心いっぱいのトラの子。わからないことは素直に「どうして?」と聞くのが得意で、みんなの「聞きたいけど聞けない」を代わりに聞いてくれます。
ふくぼう先生からもらった「まなびのスカーフ」が自慢です。
▶ とらまるのプロフィールはこちら ›関連記事
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いただいたご質問は、今後の記事づくりの参考にさせていただきます
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