STEP4 行動を決める

モバイルバッテリーの備えについて、「そのうち」で先延ばしにしてしまう心の仕組み

スマートフォンをモバイルバッテリーで充電しながら外出準備をしている日本の家庭
のりまつ

STEP4|行動の設計図

モバイルバッテリーの備えについて、「そのうち」で先延ばしにしてしまう心の仕組み

POSITION

本質の防災4STEP

この記事は、本質の防災4STEPの「STEP4|行動を決める」の記事です。

スマホの充電が切れる不安は、実は毎日の暮らしの中にもあります。お気に入りのモバイルバッテリーを選ぶことが、そのまま備えにもつながります。

「モバイルバッテリーはそのうち用意しよう」で止まっていませんか。今日は、充電の備えに潜む見落としがちなポイントと、無理なく続けられる考え方を一緒に見ていきましょう。

30 SEC SUMMARY

30秒でわかるまとめ

スマホの充電が切れる不安は、災害時に限らず日常でもよくある身近な悩みです。
モバイルバッテリー本体にも、発火事故につながるリスクがあることが報告されています。
満充電のまま置いておいても、いざというとき使えるとは限りません。
GOAL

このページが目指すこと

モバイルバッテリーの備えを「そのうち」で先延ばしにせず、今日から無理なく整えるきっかけをお届けすることが、この記事の目標です。

まずは、充電の備えにどんな見落としが起こりやすいのか、ひとつずつ確認していきましょう。

FOR YOU

この記事でわかること

  • スマホの充電への不安が、日常と非常時に共通しているという事実
  • モバイルバッテリー本体に潜む、見落としがちなリスク
  • 満充電のまま放置することの落とし穴
  • いざというときの応急手当の基本的な考え方など、家族の安全習慣とあわせて考える視点
QUESTION

「モバイルバッテリーって、まだ買ってないんだよね」

とらまるくん
とらまるくん
ねえふくぼう先生、モバイルバッテリーって、いつか買おうと思いつつ、まだ買ってないんだよね。
ふくぼう先生
ふくぼう先生

それ、実はよく聞く話なんですよ。スマホの充電が切れて困るのは、停電のときだけじゃなく、外出先でもよくあることですよね。

ただ、モバイルバッテリー自体にも気をつけたい点があることは、あまり知られていないんじゃないかなと感じています。

INTRODUCTION

「そのうち」で止まってしまう理由

外出先でスマホの充電が減っていくのを見て、ヒヤッとした経験がある方は多いのではないでしょうか。充電が切れる不安は、実は災害時に限った話ではなく、日常の中でもとても身近なものです。

それなのに、いざ「非常時用に備えておこう」と思うと、なぜか後回しになりがちです。「必要なのはわかっているけれど、まだ選べていない」という状態のまま、時間が経ってしまうことは、決して珍しいことではないように思います。

お気に入りのモバイルバッテリーを、日常使いのものとして選んでおくこと。それが、この記事でお伝えしたい視点です。

STORY|防災士研修・防災講話でよく耳にする話

「持ってはいるけれど、充電したのはいつだったか……」という声

防災士としての研修や地域の防災講話の場では、「モバイルバッテリーは用意されていますか」と尋ねると、多くの方が「持っています」と答えてくださいます。ただ、続けて「最後に満充電にしたのはいつですか」と尋ねると、言葉に詰まる方が少なくないという印象を持っています。

「引き出しに入れっぱなしで、充電が残っているかもわかりません」——そう話される方は、決して少なくないという印象を持っています。用意すること自体は済ませているぶん、その後の充電状態まで意識が向きにくいのは、ごく自然なことのように思います。

これは、日々の暮らしの優先順位として、ごく自然なことのように思います。

モバイルバッテリーを「持っているから安心」で終わらせず、使いながら備える視点を持つことには、意味があると感じています。

CHECK POINT①|身近な視点

1つ目|充電が切れる不安は、日常にもある身近な悩み

スマホの充電が切れる不安は、旅行や外出先、長時間の移動など、日常のさまざまな場面で感じるものです。だからこそ、モバイルバッテリーは「非常時のためだけの特別な道具」ではなく、「普段から持ち歩きたくなるお気に入りの一台」として選ぶと、自然と備えにもつながっていきます。

選ぶときの視点

デザインや持ち歩きやすさなど、日常使いとして気に入るものを選ぶと、カバンに入れっぱなしにせず、こまめに使いながら充電状態を意識する習慣につながりやすくなります。

CHECK POINT②|見落としがちなリスク

2つ目|モバイルバッテリー本体にも、見落とせないリスクがある

製品評価技術基盤機構(NITE)によると、2021年から2025年までの5年間で、モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池を搭載した製品の火災事故が2140件報告されており、その中でもモバイルバッテリーが最も多いとされています。特に気温が上がる時期に事故が増える傾向があり、8月がピークになるとも報告されています。

NITEが呼びかける「3つのC」

NITEは、購入前に販売元や製品情報を確認する「Cool Choice(賢く選ぶ)」、高温になる場所での使用・保管を避け強い衝撃を与えない「Careful use(丁寧に使う)」、廃棄時にリチウムイオン電池の有無を確認し正しく処分する「Correct disposal(正しく捨てる)」の3つを呼びかけています。

CHECK POINT③|見落としがちな事実

3つ目|満充電のまま放置すると、使えないことがある

モバイルバッテリーに使われているリチウムイオン電池は、使わずに置いておくだけでも少しずつ自然に放電していくとされています。半年前に満充電にしたつもりのバッテリーが、いざ使おうとしたときには残量がほとんど残っていなかった、ということも起こり得ます。

見直すときの視点

「持っているから安心」ではなく、普段からスマホの充電に使いながら、残量を意識する習慣をつくっておくと、いざというときにも安心して使えます。

CHECK POINT④|続けるための工夫

4つ目|充電の手段を、1つに絞らないという考え方

モバイルバッテリーだけに頼っていると、そのバッテリー自体の充電が切れていたときに困ってしまいます。乾電池式の充電器や、車のシガーソケットから充電できるアイテムなど、性質の異なる手段をもう1つ持っておくと、片方が使えないときの備えになります。

「衣替えのついでに、充電状態も見る」と決めておくだけで

持ち出し袋の中身と同じように、モバイルバッテリーの充電状態も、衣替えや季節の変わり目に確認する習慣とセットにしておくと、無理なく続けやすくなります。

万一、災害時に応急手当が必要になったときの行動については「昔ながらの応急手当」が、今も信じられてしまう心の仕組みともあわせて知っておくと、いざというときの安心につながります。

ふくぼう先生
FIELD MEMO ふくぼう先生メモ

「そのうち買おう」と思っているうちに、時間が経ってしまうのは、決して珍しいことではないと感じています。それは準備を怠っているということではなく、自然なことだと思います。

だからこそ、まずはお気に入りの一台を見つけて、日常使いにしてしまうことをおすすめしたいです。

ACTION|今日からできる小さな一歩

今日からできる、3つの小さな一歩

すべてを一度に見直す必要はありません。まずは1つだけ確認してみてください。

一歩①

持っているモバイルバッテリーの充電残量を確認してみる

一歩②

高温になる場所で保管していないか見直してみる

一歩③

乾電池式など、もう1つの充電手段があるか確認してみる

まずは1つだけ、今日試してみるところから。それだけで十分な一歩です。

THINK TOGETHER

とらまるくんと考えてみよう

とらまるくん
とらまるくん
「そのうち買おう」って、もう何ヶ月も言ってたかも……。今日、気に入るデザインのを探してみるね。
ふくぼう先生
ふくぼう先生より

あなたのモバイルバッテリー、最後に充電したのはいつですか。

「そのうち」で終わらせず、今日一度、確認してみませんか。

FAQ

モバイルバッテリーの備え よくある質問

モバイルバッテリーは、どのくらいの頻度で充電を確認すればいいですか?

決まった頻度はありませんが、衣替えなど暮らしの節目のタイミングで、持ち出し袋の点検とあわせて充電残量を確認すると、無理なく続けやすくなります。

モバイルバッテリーは、どこに保管すればいいですか?

製品評価技術基盤機構(NITE)は、高温になる場所での使用・保管を避けることを呼びかけています。直射日光の当たる車内や、暖房器具の近くなどは避けて保管すると安心です。

満充電のまま置いておけば、いつでも使えますか?

リチウムイオン電池は、使わずに置いておくだけでも少しずつ自然に放電していくとされています。定期的に使いながら充電し直す習慣をつくっておくと安心です。

モバイルバッテリー以外に、どんな充電手段がありますか?

乾電池式の充電器や、車のシガーソケットから充電できるアイテムなど、モバイルバッテリーとは異なる仕組みの手段を、もう1つ持っておくという考え方があります。

POINT

この記事のポイント

  • スマホの充電が切れる不安は、災害時に限らず日常でもよくある身近な悩み。
  • モバイルバッテリー本体にも、発火事故につながるリスクがある。
  • 満充電のまま放置すると、いざというとき使えないことがある。
  • 充電の手段を1つに絞らず、性質の異なる手段をもう1つ持っておくと安心。
SUMMARY

まとめ

モバイルバッテリーの備えは、「非常時のための特別な道具」として考えると、なかなか一歩を踏み出しにくいものです。ただ、スマホの充電が切れる不安は、日常のさまざまな場面にもあるものです。お気に入りの一台を、日常使いのものとして選んでおくことが、そのまま備えにもつながります。

「そのうち」で終わらせず、高温を避けた保管、使いながらの充電確認、もう1つの充電手段。そうした小さな積み重ねが、いざというときの安心につながります。

今日、まずは持っているモバイルバッテリーの充電残量を確認してみることから。それだけが、暮らしに合った備えを保つ入口になります。


日常を整えることが、そのまま非常時の安心につながる。

とらまるくん

とらまる

一緒に学ぶ仲間

白いしっぽの先がチャームポイントの、好奇心いっぱいのトラの子。わからないことは素直に「どうして?」と聞くのが得意で、みんなの「聞きたいけど聞けない」を代わりに聞いてくれます。

ふくぼう先生からもらった「まなびのスカーフ」が自慢です。

▶ とらまるのプロフィールはこちら
RELATED ARTICLES

関連記事

あわせて読んでおくと、理解がさらに深まります。

LINE 質問ポスト
とらまるくん
とらまるくん
「モバイルバッテリー、選んでみた!」——ふくぼう先生に教えてね🐯
ふくぼう先生
ふくぼう先生
気になったこと、ぜひ教えてください。あなたの声が、次の記事のヒントになります。
ふくぼう先生のLINEへ

いただいたご質問は、今後の記事づくりの参考にさせていただきます

NEXT PAGES

あわせて読みたいページ

FUTURE PROJECT

未来を創るプロジェクト

私たちは、子どもたちや家族が安心して暮らせる未来を目指して、さまざまな活動に取り組んでいます。小さな行動の積み重ねが、未来の安心につながると信じています。

LIBRARY

安心して暮らすための設計図

現場経験や実践例を交えながら、より実践的に学べる設計図を少しずつ育てています。

  • わが家の災害リスク診断 完全実践ガイド
  • 在宅避難できる家づくり 完全設計図
  • ハイブリッド備蓄 完全設計図

順次公開予定です。更新をお待ちください。

CONTACT

講話・取材・事業に関する
お問い合わせ

講話のご依頼、取材・掲載のご相談、事業連携に関するお問い合わせはこちらからお願いいたします。

スポンサーリンク
PROFILE
ふくぼう先生
ふくぼう先生
元消防士・防災士
安心して暮らせる毎日を日常の習慣から。 元消防士・防災士として長年の現場経験を通じて、さまざまな災害と向き合ってきました その経験から辿り着いた答えは 「日常を整えることが最高の備えになる」 ということでした。 防災を特別なものにせず日常と非常時をつなぐ知恵をお伝えしています。
記事URLをコピーしました