備えグッズのチェックリストについて、「人と同じなら安心」で選んでしまう心の仕組み
STEP4|行動の設計図
備えグッズのチェックリストについて、「人と同じなら安心」で選んでしまう心の仕組み
誰かの「これで安心」をそのまま真似するより、自分たちの暮らしに合った一覧をつくることが、そのまま備えにもつながります。
「みんなが持っているものを揃えたから、もう安心」——そう思ってチェックリスト通りに揃えたつもりが、実は自分たちの暮らしには合っていなかった、ということはありませんか。今日は、チェックリストに潜む見落としがちなポイントと、無理なく続けられる考え方を一緒に見ていきましょう。
30秒でわかるまとめ
このページが目指すこと
誰かのチェックリストをそのまま真似するのではなく、自分たちの暮らしに合った一覧を見つけるきっかけをお届けすることが、この記事の目標です。
まずは、チェックリストにどんな見落としが起こりやすいのか、ひとつずつ確認していきましょう。
この記事でわかること
- ネットで見かけるチェックリストが、あくまで「一例」だという事実
- 家族構成や暮らし方によって、必要なものが変わるという視点
- 「人気だから」で選ぶことの落とし穴
- いざというときの応急手当の基本的な考え方など、家族の安全習慣とあわせて考える視点
「ネットのチェックリスト、全部揃えたからもう安心だよね?」
それ、実はよく聞く話なんですよ。チェックリストで一覧を確認すること自体は、とても良い出発点なんです。
ただ、そのチェックリストが「誰の暮らしを想定して作られたものか」まで意識されることは、少ないんじゃないかなと感じています。
そのまま真似してしまう理由
「チェックリスト 備え」などと検索すると、様々な一覧がすぐに見つかります。忙しい毎日の中で、誰かがまとめてくれたリストをそのまま参考にできるのは、とても助かることです。
それなのに、揃えたリストが自分たちの暮らしに合っているかまで振り返る機会は、意外と少ないように思います。「リストにあったものは揃えたから、もう大丈夫」という安心感で、そこから先を考えなくなってしまうことは、決して珍しいことではないように思います。
誰かの「正解」をそのまま真似するのではなく、自分たちの暮らしに合わせて一覧を育てていくこと。それが、この記事でお伝えしたい視点です。
「リスト通りに揃えたのに、うちには合わなかった」という声
防災士としての研修や地域の防災講話の場では、「チェックリストを見て、一通り揃えました」と話してくださる方によくお会いします。ただ、続けて「そのリストは、どなたの暮らしを想定して作られたものでしたか」と尋ねると、答えに詰まる方が少なくないという印象を持っています。
「小さな子どもがいる家なのに、大人向けのものしか載っていなかった」「ペットのことはリストに一言もなかった」——そう話される方は、決して少なくないという印象を持っています。リストそのものを否定しているのではなく、自分たちの暮らしに合わせて足りない部分に、後から気づいたという声として受け止めています。
これは、忙しい毎日の中で、ごく自然なことのように思います。
誰かのチェックリストを「参考にする」ことと、「そのまま自分たちの正解にする」こととは、少し違うのかもしれません。
1つ目|ネットのチェックリストは、あくまで「一例」
ネットや書籍で紹介されているチェックリストの多くは、幅広い方に向けて作られた「一例」です。目黒区が公開している備蓄の案内でも、紹介している備蓄品について「あくまで一例です。それぞれの家庭に合ったものを用意しましょう」と案内されています。
チェックリストを「正解」ではなく「たたき台」として見ると、自分たちの暮らしに合わせて足したり引いたりする発想が生まれやすくなります。
2つ目|家族構成によって、必要なものは一人ひとり違う
目黒区の案内では、乳幼児がいる家庭、介護が必要な方がいる家庭、持病のある方、女性、ペットを飼っている家庭など、状況ごとに必要なものが異なることが具体的に紹介されています。同じ「チェックリスト」であっても、暮らす人の年齢や健康状態、ペットの有無によって、本当に必要なものは大きく変わってきます。
一般的なチェックリストに、自分たちの家族の状況(年齢・持病・ペットの有無など)を当てはめて、足りないものや不要なものを整理してみる視点を持つと、暮らしに合った一覧に近づきます。
3つ目|「人気だから」で選ぶと、使わないまま眠ってしまうことも
SNSやランキングサイトで「みんなが選んでいるもの」を見ると、それだけで安心してしまうことがあります。ただ、人気のある商品が、必ずしも自分たちの暮らしに合っているとは限りません。実際に使う場面を想像せずに揃えてしまうと、結局一度も使わないまま収納の奥にしまい込まれてしまうこともあります。
「人気だから」ではなく「自分たちが実際に使えそうか」を基準に選ぶと、日常でも使いながら備えることにつながりやすくなります。
4つ目|一度揃えたら終わりではなく、暮らしの変化に合わせて見直す
家族の年齢や暮らし方は、時間とともに変わっていきます。チェックリストを見て揃えた時点では合っていたものも、子どもの成長や家族構成の変化によって、少しずつ合わなくなっていくことがあります。
持ち出し袋の中身やモバイルバッテリーの充電状態と同じように、チェックリストそのものも、衣替えや季節の変わり目に「今の自分たちに合っているか」を見直す習慣にしておくと、無理なく続けやすくなります。
万一、災害時に応急手当が必要になったときの行動については「昔ながらの応急手当」が、今も信じられてしまう心の仕組みともあわせて知っておくと、いざというときの安心につながります。
ネットのチェックリストをそのまま真似してしまうのは、決して悪いことではないと感じています。まず一覧を知ることが、備えの入口になるからです。
だからこそ、そこから一歩進んで、自分たちの暮らしに当てはめて見直してみることをおすすめしたいです。
今日からできる、3つの小さな一歩
すべてを一度に見直す必要はありません。まずは1つだけ確認してみてください。
今持っているチェックリストが、いつ・誰向けに作られたものか確認してみる
家族の年齢や持病、ペットの有無など、自分たちの暮らしに合わせて足りないものを1つ挙げてみる
「人気だから」で選んだものの中に、実際には使っていないものがないか見直してみる
まずは1つだけ、今日試してみるところから。それだけで十分な一歩です。
とらまるくんと考えてみよう
あなたが揃えたチェックリストは、誰の暮らしを想定して作られたものですか。
「みんなと同じ」で終わらせず、今日一度、自分たちの暮らしに当てはめて見てみませんか。
チェックリストとの付き合い方 よくある質問
チェックリストを参考にすること自体は、やめたほうがいいですか?
いいえ、チェックリストを参考にすること自体はとても良い出発点です。ただ、それを「たたき台」として、自分たちの暮らしに当てはめて見直す視点を持つことをおすすめしています。
家族構成によって、具体的にどんなものが変わりますか?
例えば乳幼児がいる家庭ではミルクやおむつ、介護が必要な方がいる家庭では介護用品、ペットを飼っている家庭ではペット用の水や食料など、状況によって必要なものは大きく異なります。目黒区の案内でも、家庭の状況に応じた備蓄品が具体的に紹介されています。
どのくらいの頻度でチェックリストを見直せばいいですか?
決まった頻度はありませんが、衣替えなど暮らしの節目のタイミングで、持ち出し袋やモバイルバッテリーの点検とあわせて見直すと、無理なく続けやすくなります。
人気ランキングを参考にするのは良くないことですか?
人気ランキングも、選ぶときの参考のひとつとして役立ちます。ただ、それだけで決めるのではなく、実際に自分たちが使う場面を想像しながら選ぶ視点を持つと、暮らしに合った備えに近づきます。
この記事のポイント
- ネットや書籍のチェックリストは、幅広い方に向けた「一例」であり、そのままが正解とは限らない。
- 家族構成や暮らし方によって、本当に必要なものは一人ひとり違う。
- 「人気だから」で選ぶと、実際には使わないまま眠ってしまうことがある。
- 一度揃えたら終わりではなく、暮らしの変化に合わせて定期的に見直すことが大切。
まとめ
チェックリストは、「これさえ揃えれば安心」というものではなく、自分たちの暮らしに合わせて育てていくものだと考えると、少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。誰かのリストを参考にすることは、備えの良い出発点になります。
「みんなと同じだから」で終わらせず、家族構成に合わせた見直し、人気だけに頼らない選び方、暮らしの変化に合わせた点検。そうした小さな積み重ねが、いざというときの安心につながります。
今日、まずは今持っているチェックリストが、自分たちの暮らしに合っているか確認してみることから。それだけが、暮らしに合った備えを保つ入口になります。
日常を整えることが、そのまま非常時の安心につながる。
とらまる
一緒に学ぶ仲間
白いしっぽの先がチャームポイントの、好奇心いっぱいのトラの子。わからないことは素直に「どうして?」と聞くのが得意で、みんなの「聞きたいけど聞けない」を代わりに聞いてくれます。
ふくぼう先生からもらった「まなびのスカーフ」が自慢です。
▶ とらまるのプロフィールはこちら ›関連記事
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現場経験や実践例を交えながら、より実践的に学べる設計図を少しずつ育てています。
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