お部屋を心地よく整えるついでに、誤飲につながる置き場所も見直しておく
STEP3|暮らしの設計図
お部屋を心地よく整えるついでに、誤飲につながる置き場所も見直しておく
お部屋の模様替えや収納の見直しは、それだけで気分がすっきりする楽しい作業です。そのついでに、子どもの手が届く場所に何が置いてあるかを一緒に確認しておくと、誤飲事故を防ぐ習慣にもつながります。
お風呂での見守り習慣についてはこちらの記事でお伝えしました。今日は、お部屋の中の「置き場所」という切り口から、誤飲事故を防ぐ習慣について一緒に考えてみましょう。
30秒でわかるまとめ
このページが目指すこと
「誤飲を防ぐために子どもから片時も目を離さない」と気を張るのではなく、「タバコ・医薬品・ボタン電池の置き場所を、子どもの手が届かないところに変える」という、模様替えの延長でできる工夫に置き換えることが、この記事の目標です。
まずは、いつもの部屋の中で、ひとつだけ置き場所を見直すところから一緒に確認していきましょう。
この記事でわかること
- 子どもの誤飲事故で特に多いとされる物と、多く発生する年齢層
- ボタン電池・医薬品・タバコで特に気をつけたい理由
- 今日から置き換えられる、具体的な「置き場所」の習慣
- 誤飲事故が起きてしまったときの相談先
- お風呂タイムの入浴習慣の見直しなど、子どもの見守り習慣とあわせて考える視点
「うちの子、なんでも口に入れちゃうんだけど、どうしたらいいの?」
ずっと見ていなくても大丈夫ですよ。
大切なのは、口に入れると危ないものの置き場所を変えておくこと。それだけで、うんと安心が増えます。
お部屋をすっきり整える人ほど、実は誤飲事故も防ぎやすい
模様替えや収納の見直しは、お部屋の雰囲気が変わる楽しい作業です。「どこに何を置くと使いやすいか」を考えながら家の中を整えていく時間は、暮らしそのものを心地よくしてくれます。
「誤飲を防ぎましょう」という入口だと、なんだか特別な対策が必要なように感じてしまいます。でも「タバコや医薬品の置き場所を、いつもの収納見直しのついでに変える」だけなら、今日からの延長で始められます。
お部屋をすっきり整える人ほど、実は誤飲事故も防ぎやすい。それが、この記事でお伝えしたい考え方です。
「いつもの場所に置いていたはずだった」という声
長年の消防活動の中で、救急搬送に携わる機会を通じて、家庭にあるものを誤って口にしてしまった子どもの事故についての話を耳にすることが、これまで何度かありました。
「いつもの場所に置いていたはずだった」「少し目を離した棚の上から取ってしまっていた」——そうした声を、救急搬送に関わる現場で耳にすることが、これまで何度かありました。特別な不注意があったわけではなく、子どもの手の届く範囲がいつの間にか広がっていた、という点が共通して印象に残っています。
事故は特別な家庭だけに起きるものではなく、どのご家庭にも起こりうるものとして、そうした話を耳にするたびに感じてきました。
誤飲の予防は、片時も目を離さないことより「危ないものの置き場所を、あらかじめ変えておくこと」から始まります。
1つ目|誤飲事故で特に多いのは、タバコと医薬品
厚生労働省の報告によると、家庭用品等による子どもの誤飲事故のうち、最も多いのは「タバコ」で全体の35.8%、次いで「医薬品・医薬部外品」が16.4%を占めるとされています。年齢別では、生後6〜11か月ごろの乳幼児が53.7%と半数以上を占めています。
消費者庁も、タバコの誤飲は特に1歳前後の子どもで多く発生していると注意を呼びかけています。ハイハイやつかまり立ちで行動範囲が広がる時期こそ、置き場所を見直しておきたいタイミングです。
2つ目|ボタン電池と医薬品は、特別な注意が必要
消費者庁は、ボタン電池を誤飲すると、消化管内で電気分解が起き、タンパク質を溶かす性質のある液体が作られて短時間のうちに損傷を起こすおそれがあると注意を呼びかけています。テーブルの上にボタン電池や、それを使った製品を置きっぱなしにしないことが大切です。
同じく消費者庁は、医薬品を子どもの手が届かない・見えない場所に保管すること、引き出しに鍵をかけるなど複数の対策を組み合わせること、服用前後に置きっぱなしにしないことを案内しています。大人が薬を飲む様子をなるべく子どもに見せないことも、あわせて呼びかけられています。
3つ目|今日から置き換えられる3つの置き場所習慣
こども家庭庁の資料でも、ボタン電池や磁石を利用した製品は電池が取り出せないようカバーを固定し、子どもの手の届かない・見えないところに保管することが呼びかけられています。
①タバコ・医薬品・ボタン電池を使った製品を、子どもの手が届かない・見えない場所にしまう
②医薬品は服用したらすぐに片付け、置きっぱなしにしない
③リモコンやおもちゃなど、ボタン電池が容易に取り出せる製品を見直す
応急手当の基本的な考え方は「昔ながらの応急手当」が、今も信じられてしまう心の仕組みともあわせて知っておくと、いざというときの安心につながります。
「誤飲を防がなければ」と考えると、なんだか気が休まりません。でも「模様替えのついでに、危ないものの置き場所をひとつ変えておく」と考えると、気負わず取り組めます。
万一、誤って口にしてしまった場合は、慌てず状況を確認し、公益財団法人日本中毒情報センターの中毒110番など、専門の相談窓口に連絡することも選択肢のひとつです。
今日からできる、3つの小さな一歩
すべてを一度に見直す必要はありません。まずは1つだけ確認してみてください。
家の中で、子どもの手が届く高さにタバコや医薬品が置いていないか確認してみる
医薬品を服用したら、すぐにしまう習慣を今日から試してみる
リモコンなど、ボタン電池が取り出しやすい製品がないか、家の中を見回してみる
まずは1つだけ、置き場所を確認するところから。それだけで十分な一歩です。
とらまるくんと考えてみよう
気を張り続けるより、危ないものの置き場所をあらかじめ変えておく。それだけで、いつもの暮らしがそのまま誤飲予防の習慣になっていきます。
お部屋をすっきり整える楽しさと、いざというときの安心は、ちゃんと両立できます。
誤飲事故の予防 よくある質問
誤飲事故で特に多いのは何ですか?
厚生労働省の報告では、家庭用品等による子どもの誤飲事故のうち、タバコが35.8%と最も多く、次いで医薬品・医薬部外品が16.4%を占めるとされています。
何歳ごろに誤飲事故が多いですか?
同じ報告では、生後6〜11か月ごろの乳幼児が53.7%と半数以上を占めているとされています。ハイハイやつかまり立ちで行動範囲が広がる時期は、特に置き場所を見直しておきたいタイミングです。
ボタン電池はなぜ特に危険なのですか?
消費者庁によると、ボタン電池を誤飲すると消化管内で電気分解が起こり、タンパク質を溶かす性質のある液体が作られて短時間のうちに損傷を起こすおそれがあるとされています。テーブルの上などに置きっぱなしにしないことが呼びかけられています。
誤って何かを口にしてしまったら、どこに相談すればいいですか?
公益財団法人日本中毒情報センターの中毒110番など、専門の相談窓口があります。慌てず状況を確認し、必要に応じて医療機関や相談窓口に連絡することが案内されています。
この記事のポイント
- 子どもの誤飲事故で特に多いのはタバコ、次いで医薬品とされている。
- 誤飲事故の半数以上は、生後6〜11か月ごろの乳幼児に集中しているとされる。
- ボタン電池は消化管内で損傷を起こすおそれがあり、置きっぱなしにしないことが大切。
- 医薬品は手の届かない・見えない場所にしまい、服用後はすぐ片付ける習慣を。
- 今日、まずは家の中の置き場所をひとつだけ見直してみる。
まとめ
誤飲を防ぐために、片時も目を離さず気を張り続ける必要はありません。タバコ・医薬品・ボタン電池を使った製品の置き場所を、子どもの手が届かない・見えない場所に変える——お部屋の模様替えや収納の見直しの延長で、小さな習慣を1つ置き換えることが、いちばんの近道です。
誤飲事故で特に多いのはタバコと医薬品、特に多く発生するのは生後6〜11か月ごろ。そう知っておくだけでも、置き場所を見直す意識が自然と変わっていきます。お部屋をすっきり整える楽しさは、そのままに。
今日、まずは家の中で子どもの手が届く場所を、ひとつだけ確認してみてください。それだけが、誤飲予防の習慣を整える入口になります。
日常を整えることが、そのまま非常時の安心につながる。
とらまる
一緒に学ぶ仲間
白いしっぽの先がチャームポイントの、好奇心いっぱいのトラの子。わからないことは素直に「どうして?」と聞くのが得意で、みんなの「聞きたいけど聞けない」を代わりに聞いてくれます。
ふくぼう先生からもらった「まなびのスカーフ」が自慢です。
▶ とらまるのプロフィールはこちら ›関連記事
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