スマホのアプリを整理するとき、情報収集の役割も一緒に見直しておく
STEP2|家の設計図
スマホのアプリを整理するとき、情報収集の役割も一緒に見直しておく
ホーム画面のアプリを整理していたら、似たような通知を送ってくるアプリが何個も並んでいた——そんな経験はありませんか。実はアプリの数を増やすことより、それぞれの「役割」を分けておくことのほうが、情報はずっと入ってきやすくなります。
停電した夜に頼りになるラジオやモバイルバッテリー、171の使い方は、以前の記事でお伝えしました。今日は、スマホの電源が入っている日常の中で、アプリとSNS(X等)をどう使い分ければ情報が整理しやすくなるのか、一緒に考えてみましょう。
30秒でわかるまとめ
このページが目指すこと
「アプリをとにかくたくさん入れておく」のではなく、「公式アプリとSNS、それぞれの役割を決めておく」ことで、いざというときに必要な情報だけがすっと入ってくる状態をつくることが、この記事の目標です。
今日はまず、いま入れているアプリの通知を思い出すところから、一緒に確認していきましょう。
この記事でわかること
- アプリを増やすより「役割分担」を意識したほうがいい理由
- 公式アプリ(Yahoo!防災速報・NHK ONE ニュース・防災・特務機関NERV防災)の特徴
- SNS(X等)が得意とする情報と、注意しておきたいポイント
- 公式アプリとSNSを組み合わせて使う、無理のない実践例
- 停電した夜の情報収集とあわせて考える視点
「アプリ、結局どれを入れておけばいいの?」
実は、数を増やすことより「役割を分ける」ことのほうが大切なんです。
公式アプリは「事実」を、SNSは「今の空気」を教えてくれる。この違いを知っておくだけで、情報の受け取り方が変わりますよ。
アプリを整理するのが好きな人ほど、情報の受け取り方も整っている
ホーム画面のフォルダを整理する、使っていないアプリを消す、通知をオフにする——スマホを心地よく使うための工夫を、楽しみながらしている方も多いと思います。
「情報収集のために特別なアプリを揃えましょう」という入口だと、なんだか身構えてしまいます。でも「アプリを整理するついでに、それぞれの役割を決めておく」だけなら、いつものスマホ習慣の延長で始められます。
アプリを整理するのが好きな人ほど、実は情報の受け取り方も整っている。それが、この記事でお伝えしたい考え方です。
「情報収集の仕方」は、実は二極化している
防災士研修や防災講話の場で、参加者の方に「情報収集で何を使っていますか」と尋ねると、答えは大きく二つに分かれる印象があります。ひとつはSNSだけを頼りにしている方、もうひとつは特定の公式アプリだけを入れて安心している方です。
SNS中心の方からは「現地の生の様子がわかって助かる」という声を聞く一方、「後から誤りだったとわかる投稿に振り回された」という声を聞くこともあります。逆に公式アプリだけに頼っている方は「速報は届くけれど、今その場がどうなっているのかまでは分からず、かえって不安になった」と話してくれることがあります。
どちらの情報源にも得意・不得意があり、どちらか一方だけでは埋まらない部分があります。そう感じている方が多いというのも、研修の場でよく見えてくる傾向です。
情報収集は「どれか1つを選ぶ」のではなく、「役割を分けて組み合わせる」ことから始まります。
1つ目|公式アプリは「確かな事実」を届けてくれる
気象庁や自治体、放送局とつながった公式アプリは、地震・津波・気象警報といった「確かな事実」をプッシュ通知で届けてくれることが役割です。代表的なものを3つ紹介します。
①Yahoo!防災速報(LINEヤフー株式会社提供):地震・津波・気象警報・避難情報等をプッシュ通知で届けるアプリです。自治体との協定にもとづき、地域ごとの情報にも対応しています。
②NHK ONE ニュース・防災(NHK提供):緊急地震速報や災害情報をプッシュ通知で届けるほか、テレビニュースの配信や雨雲レーダーも確認できます。緊急・災害に関する速報は、受信契約の有無にかかわらず利用できるとされています。
③特務機関NERV防災(ゲヒルン株式会社提供):地震・津波・噴火等の速報配信に特化した民間アプリで、シンプルな表示と速報の早さに定評があります。
受信契約の扱い等の詳細は変更されることがあるため、実際にご利用の際は各アプリの公式な案内をご確認ください(参考記事)。
2つ目|SNSは「今、その場の空気」を教えてくれる
X(旧Twitter)などのSNSは、公式アプリよりも先に「今、その場で何が起きているか」という体感的な情報が投稿されることがあります。位置情報やハッシュタグで検索すれば、近所の状況を知る手がかりにもなります。
総務省の情報通信白書では、災害時のSNS上には偽・誤情報が混ざることがあるとして、①自治体・気象庁・報道機関などの公式情報源で確認すること、②1つの投稿だけで判断せず複数の情報源を照合すること、③ファクトチェック機関の検証結果も参考にすることが挙げられています。
気になる投稿を見かけたときほど、いったん立ち止まって公式アカウントの発信と照らし合わせる。そのひと手間が、情報に振り回されないための土台になります。
3つ目|役割を分けて使うと、情報に振り回されにくくなる
3つの公式アプリすべてを入れる必要はありません。「通知は公式アプリ1つに任せ、気になったときだけSNSで周辺の状況を検索する」という組み合わせだけでも、情報の受け取り方はぐっと整理されます。
実は、テレビやアプリで見る災害情報の多くは、総務省が普及を進める「Lアラート(災害情報共有システム)」という仕組みを通じて、自治体や気象庁からアプリ事業者・報道機関へまとめて届けられています。私たちが直接触れる場面は少ない仕組みですが、複数のアプリで同じ情報が届くのは、この共通基盤があるためです。
「情報収集用のアプリを揃えなければ」と考えると、なんだか身構えてしまいます。でも「今入っているアプリの役割を、ひとつずつ思い出してみる」と考えると、気負わず取り組めます。
ホーム画面を整理する延長で、情報の受け取り方にも目を向ける。それが、いちばん自然に続く情報収集の整え方だと感じています。
今日からできる、3つの小さな一歩
すべてを一度に見直す必要はありません。まずは1つだけ確認してみてください。
今スマホに入っている情報アプリを1つ思い出し、通知設定を確認してみる
お住まいの自治体や気象庁のSNS公式アカウントを1つフォローしておく
気になる投稿を見かけたら、公式情報と照らし合わせる習慣を意識してみる
まずは通知設定を確認するところから。それだけで十分な一歩です。
とらまるくんと考えてみよう
アプリの数を増やすより、公式アプリとSNS、それぞれの役割を思い出しておく。それだけで、情報の受け取り方がぐっと整理されていきます。
スマホを心地よく整える楽しさと、情報がきちんと届く安心は、ちゃんと両立できます。
アプリ・SNSの情報収集 よくある質問
公式アプリはいくつ入れておけばいいですか?
1つで十分です。複数の公式アプリを入れると、似たような通知が重なって見なくなってしまうこともあります。まずは使いやすいと感じるものを1つ選び、SNSと組み合わせる形がおすすめです。
SNSの情報が本当かどうか、どう見分ければいいですか?
1つの投稿だけで判断せず、自治体・気象庁・報道機関などの公式アカウントの発信と照らし合わせることが基本です。総務省の資料でも、複数の情報源を比較する姿勢や、ファクトチェック機関の検証結果を参考にすることがすすめられています。
通知が多すぎて、逆に疲れてしまいます。どうすればいいですか?
すべての通知をオンにする必要はありません。地震・津波など「命に関わる速報」だけは残し、それ以外の細かい通知はオフにするだけでも、情報との付き合い方が軽くなります。
停電してスマホの電源が使えないときは、どうすればいいですか?
アプリやSNSはスマホの電源があってこその情報収集です。電源が確保できない場面での情報収集については、停電した夜の情報収集で、ラジオやモバイルバッテリー、171の使い方を紹介しています。あわせてご覧ください。
この記事のポイント
- アプリは数を増やすより、公式アプリとSNSの役割を分けて使うほうが情報が整理される。
- 公式アプリ(Yahoo!防災速報・NHK ONE ニュース・防災・特務機関NERV防災等)は「確かな事実」を届けてくれる。
- SNSは「今、その場の空気」を教えてくれる一方、真偽の定まらない投稿も混ざる。
- 気になる投稿は、公式アカウントの発信や複数の情報源と照らし合わせる習慣を持つ。
- 今日、まずは今入っているアプリの通知設定を確認するところから始める。
まとめ
情報収集のためのアプリを何個も揃える必要はありません。公式アプリとSNS、それぞれが得意とする役割を思い出し、組み合わせて使うことが、情報を整理して受け取るいちばんの近道です。
公式アプリで「確かな事実」を、SNSで「今の空気」を。どちらか一方に偏らず、気になる情報は照らし合わせる——どれも今日から特別な準備なしに始められます。スマホのホーム画面を整理する延長で、そのまま情報が届く暮らしになっていく。それが、この記事でお伝えしたかった考え方です。
今日、まずは今入っているアプリの通知設定を確認してみてください。それだけが、情報収集を整える入口になります。
日常を整えることが、そのまま非常時の安心につながる。
とらまる
一緒に学ぶ仲間
白いしっぽの先がチャームポイントの、好奇心いっぱいのトラの子。わからないことは素直に「どうして?」と聞くのが得意で、みんなの「聞きたいけど聞けない」を代わりに聞いてくれます。
ふくぼう先生からもらった「まなびのスカーフ」が自慢です。
▶ とらまるのプロフィールはこちら ›関連記事
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